肺炎球菌、という髄膜炎を起こして死に至ったり、敗血症を起こす原因菌に対する予防ワクチンとして有名なプレベナーによって、現代の多くの子供たちの感染が予防されています。(参考:肺炎球菌感染症 メルクマニュアル)
しかし、最近のLancet姉妹誌に近年の肺炎球菌ワクチンのターゲット菌株を逃れた血清型の出現、抗菌薬耐性株の出現をアラートする記事が出てきていました。(Ouldali et al., Lancet Infectious Diseases 2018) 紹介記事はこちら
フランスで予防ワクチン、プレベナー13価(PCV13)が導入された数年まで(2001年から2016年)までの肺炎球菌感染症、髄膜炎を追跡したというもの。PCV13導入は2014年12月からで、予想通りそれまでの髄膜炎発症率は半減しワクチンの効果が現れました。しかしながら、その後2016年に入るとペニシリン耐性を持つPCV13が対象としない株、24F株が出現してきたということです。
この株による侵襲性肺炎球菌感染症は日本でも観察されているとのこと。今のところ米国ではこの株の特異な変化はないようですが、引き続き注意が必要です。
24F株に限らず、PCV13がもたらした恩恵は計り知れませんが、一方で、PCV13で漏れる菌株は近年増加傾向(参考UKデータ)にあり、新たな対策が必要になってきます。
製薬会社も次世代ワクチンを開発中ですが、今回の24F株やその他の菌株に対するワクチン開発、対照株の選択だけでなく、菌株選択に頼らない予防法の開発はまだまだ必要との認識ができました。同じようにインフルエンザ予防も投資効果を含め、予防法の戦略を見直すべき時が近づいていると感じます。

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