本日のご紹介記事は、こんな長期試験を行っていること、結果としてまとまっていることに本当に驚愕してしまいます。(http://www.bmj.com/content/bmj/357/bmj.j2709.full.pdf)
ロンドン在住のミドル層(35-55歳)で、1980年代(1985-88年)にリクルートしてきた1万名ほどの方を、その後2013年までに7回の身体活動性を調査、1997-2013年までに4回の認知能力を調査して、身体活動量のlongitudinalな変化(論文中では”軌跡”という言い方)と認知度、痴呆症発症リスクを検討し、平均期間26.6年追跡し、痴呆症発現の有無を活動性ごとに比較検討したもの。デザインだけで、自分では行うことができない研究計画であること、研究継続性を織り込んだ計画でないととても行えないものになっています。
研究の主目的は身体活動性が高いことは痴呆症リスクを下げられるか、関連性を見るものですが結果はネガティブで、活動量の多さや、活動の強さごとに認知機能と痴呆症発症リスクを比較しましたが関連性が認められないことが示されました。活動量と年齢層ごとの認知機能へのは一部で認められていますが、総じては関連性がない結果となりました。
しかしながら、認知症以外へのリスク、例えば前出のCVイベントや全原因死亡などは、少しでも運動、身体活動を上げることは有用なようですので、この結果に落胆せずに、日々の努力の継続を望みます。
いや、しかし30年間追跡、すごいの一言です。
0 件のコメント:
コメントを投稿