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2/04/2018

アメリカンフットボール選手、プロアスリートの寿命

最近のJAMA誌にUSのNational Football Leagueの選手の寿命を比較検討した研究が掲載されていましたのでご紹介。(Venkataramani et al., 2018 JAMA、 Editorialもついていたのでこちらから


2010年前後からアスリートの怪我として、そのスポーツのプレイ中で発生する脳への影響、外傷性の脳への障害が問題視されるようになり、短期(脳震盪)および長期(認知、神経筋、または運動障害)への懸念が高まるようになってきた。そんな中、死亡率への影響を検証した研究が少なく、また以前に行われた研究では比較として一般男性を対象とした比較しか行われていなかったことから、同じNFL選手として登録されながら1987年の選手たちのストライキによって代替選手として登録された人たちを対象として比較を試みたというもの。
以前に行われていた研究で対象とされた一般集団に比べ、プロアスリートたちは、積極的な栄養学に則った食事・カロリー調節や日々のトレーニング、医療・健康へのアクセスが容易であることからきちんとした比較ではないのではないか、という疑問から始まったようだ。因みにその以前研究では特にアスリートで死亡率のリスクが高くなる、とはならなかったようである。
1982-1992年シーズンにデビューした3812名のUS National Football League (NFL)選手、うちレギュラー選手 (n = 2933)と1987年の代替選手を30年間ほど追跡した結果であるが、
レギュラー選手 144名(4.9%) と代替選手の 37名 (4.2%) が追跡期間中に亡くなり、その死亡リスク差は1.0% [95% CI, −0.7% to 2.7%]; P = .25、ハザード比は1.38 (95% CI, 0.95 to 1.99; P = .09)、差がない、となったようだ。
しかしながらルーゲーリック病として知られる筋萎縮性側索硬化症(ALS)による死亡がレギュラー選手で7例も認められており、神経障害・変性への影響がないとはいいがたいのではないのか、といった疑問をEditorial commentでは述べられている。

今回のアメリカンフットボールのみならず、ラグビー、アイスホッケー、サッカーなどなど接触を伴うスポーツにおけるアスリートの健康を考え、決して命と引き換えにすることなくファンを楽しませ続けていってくれることを切に願う。




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