最近は大人のADHDも焦点があたるようになってきましたが、現代の社会環境の変化、ソーシャルネットワークの発達が人間社会、健康にどのような影響を及ぼすか、といった視点からの提言、研究のご紹介です。
Ra et al., ”Association of Digital Media Use With Subsequent Symptoms of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder Among Adolescents”
紹介記事も併せてお読みください。
対象は15-16歳のLA在住の少年少女で、ADHDの症状のない高校生をその後24か月間追跡したというもの。ソーシャルメディへのアクセス、使用頻度に応じてスケール化しその後のADHD関連症状が現れるかどうかを評価したもの。
結果としては一日に複数回のメディアアクセスする子供たちはその後にADHD症状を発症するOddsが高くなる、OR, 1.11; 95% CI, 1.06-1.16、調整後も adjustment (OR, 1.10; 95% CI, 1.05-1.15という結果です。
メディアの種類の影響の違いや、頻度でなく時間では?といった疑問もわくが、それ以上にではなぜ影響するのか、そのメカニズムと治療法、予防法の探索が本来の命題のはずです。
さらなる熟考が求められる研究テーマですね。
調べるついでに引っかかってきましたが、トーマスエジソンやベンジャミンフランクリン、JFケネディや坂本龍馬までADHDではなかったかといわれているようです。
アメリカ人に圧倒的に多いこと、それに比べてフランス人で圧倒的に少ないなど、まだまだ未知な個性といってもいいものではないかと思います。
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7/21/2018
仕事のストレスと代謝疾患の死亡への影響
最近のLancet姉妹誌Diabetes Endocrinologyからの記事紹介です(Kivimäki et al., Lancet Diabetes Endcrinology 2018, "Work stress and risk of death in men and women with andwithout cardiometabolic disease: a multicohort study")。
フィンランド、フランス、スウェーデン、UKからの1985-2002年の健康、労働に関するコンソーシアム:IPD-Work Consortiumが主導したmulticohort研究の報告。こういった取り組みをしているあたりがさすが欧州だな、というところです。
仕事におけるストレスの有無を job demand-controlと努力に対する報酬の側面で測定する調査票によるスコア化し有無判定している。validationされた調査票を使用してその質を担保してあります。
高血圧、脳梗塞、心疾患、糖尿病などの疾患背景情報の収集、喫煙歴やアルコール摂取などの生活習慣情報を踏まえ、仕事のストレスの有無がその後の死亡率に与える影響を評価したもの。
結果はクリアで、背景疾患に代謝疾患を持つ男性が仕事のストレスにさらされると死亡率が高まる、死亡のリスクが高まる、hazard ratio [HR] 1·68, 95% CI 1·19–2·35、ことが示されました。喫煙者はさらにリスク高、言わずもがなです。
DOI: https://doi.org/10.1016/S2213-8587(18)30140-2からの引用
意外ではないかもしれませんが、女性の方では明確には死亡リスクの違いが現れなかったことです。ストレスに対する対応の方法に、性差があること、女性は社会・対外環境のストレスに耐性を持っているのかもしれません。
フィンランド、フランス、スウェーデン、UKからの1985-2002年の健康、労働に関するコンソーシアム:IPD-Work Consortiumが主導したmulticohort研究の報告。こういった取り組みをしているあたりがさすが欧州だな、というところです。
仕事におけるストレスの有無を job demand-controlと努力に対する報酬の側面で測定する調査票によるスコア化し有無判定している。validationされた調査票を使用してその質を担保してあります。
高血圧、脳梗塞、心疾患、糖尿病などの疾患背景情報の収集、喫煙歴やアルコール摂取などの生活習慣情報を踏まえ、仕事のストレスの有無がその後の死亡率に与える影響を評価したもの。
結果はクリアで、背景疾患に代謝疾患を持つ男性が仕事のストレスにさらされると死亡率が高まる、死亡のリスクが高まる、hazard ratio [HR] 1·68, 95% CI 1·19–2·35、ことが示されました。喫煙者はさらにリスク高、言わずもがなです。
DOI: https://doi.org/10.1016/S2213-8587(18)30140-2からの引用
意外ではないかもしれませんが、女性の方では明確には死亡リスクの違いが現れなかったことです。ストレスに対する対応の方法に、性差があること、女性は社会・対外環境のストレスに耐性を持っているのかもしれません。
SDG 3:2030年までに達成を目指す持続可能な発展のためのゴール
簡単にご紹介だけ。昨今ビジネスの世界、政府関係のアジェンダで必ず取り上げられるようになってきたSustainable Development Goalsについて、企業や個人でできることを考え実行する機会を作っていけることを願います。グローバル社会の市民の一員としての責務を果たしていきたいです。
サイトリンクだけつけさせていただきます。
国連の日本語サイト:http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
WHOのSDG3 (健康保険領域):
http://www.who.int/sdg/targets/en/
サイトリンクだけつけさせていただきます。
国連の日本語サイト:http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
WHOのSDG3 (健康保険領域):
http://www.who.int/sdg/targets/en/
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