米国もさることながら、国民性としてではなく、おそらく移民の影響による可能性のある英国(UK)でも肥満は社会問題化、法規制の対象として考えるようになっている(参考記事)。
そんな中、ミドルライフ世代(40-70歳代)にとって居住地域の環境と肥満との関連性を検討した研究が最近のLancet誌に掲載されていました。(紹介記事:Mason et al)
研究要約は、2006-2010年の間にUK Biobankに登録され、研究に必要な要件を満たす40万人超を対象に、肥満の指標(腹囲、BMIもしくは体脂肪率)を測定し、その大小と住居周辺環境:運動施設との距離、ファストフード店との距離やその数、との関連性を複数モデルの線形性多変量回帰で解析したというもの。
Biobank(生体材料や遺伝情報を匿名化して研究利用に提供)にこういった住居環境、生活環境のデータも含まれ解析できること自体に驚きです。
結果は、運動施設が近くにある、多くあるまたはファストフード店が遠くにある住民ほど肥満指標が良い方にでる(腹囲などが小さい値)という結果。
併せて、女性の方が感度が高い(周辺住環境に反応が良い)こと、ほかの文献でも指摘されていますが収入が高い住民ほど感度が高いことがわかりました。これは運動施設の利用料との関連性も指摘されます。一方で金銭的余裕がある市民はファストフードを選んでいない可能性もあるということです。
このような研究をもとに、ファストフードにたばこ税のような税金をかけ、ファストフードを高額にして安易にアクセスできないようにすることが社会政策として考えていくということですかね。ファストフード業界からは反発を食らいそうですが、それが理性的な判断かとおもっています。移民が入りにくくなることと将来の変化をこれからもおっていく必要があるかもしれません。
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1/07/2018
宇宙滞在と脳構造の変化 続編
過去に記載した記事の詳細な解説、コメントがMedical tribune誌に出ていたので引用させていただきます。
”1.「宇宙滞在で脳MRI形態が変化した」とする論文の発表
”1.「宇宙滞在で脳MRI形態が変化した」とする論文の発表
2017年11月2日にN Engl J Med(2017; 377: 1746-1753)で発表され、日米のニュースでも大きく扱われて本紙のコラム「宇宙で探るMedical Frontier」でも取り上げた。
もともとは半年間宇宙に滞在した宇宙飛行士に視神経乳頭浮腫が生じたことがOphthalmology(2011; 118: 2058-2069)で報告され、その対策・研究のために画像データを解析したものである。
もし無重力の影響が脳全体に及ぶとすると、例えば前庭神経核も影響なしでは済まず、「宇宙酔い」の成因に関係するかもしれない。
軌道上では脊柱のS字カーブが失われるために身長が伸びて腰痛が発生するのではないかとSpine(2016; 41: 1917-1924)で示されており、これとの関連も疑われる。長期飛行で多大な経験を持つロシアでいわれているところの「物憂い状態(neurasthenia)」の源もこれなのだろうか。いろいろ想像できるところである。
しかしそもそも、JAMA Ophthalmol(2017; 135: 992-994)で紹介された、視神経乳頭浮腫に代表されるSpaceflight Associated Neuro-ocular Syndrome(SANS)は数割の飛行士にしか認められないので、主因は脳でなく眼の側にある可能性が高い。”
だそうです。まだまだ検討の余地大ですね。
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