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5/19/2019

日焼け止めクリームが、、、、、

日焼け止め、これからの季節、特に白人の方は皮膚がんリスクを避けるために非常に重要な、日用品ですが、実は、その塗布が体内に少なくない量吸収されていることを臨床試験で検証したものです。(JAMA誌、Matta et al., 2019)


これらの、active ingredients (avobenzone, oxybenzone, octocrylene, and ecamsule)成分を含む市販品のサンスクリーンクリームの血中濃度を測定したところ、FDAが毒性などの観点で規定している0.5ng/mlを大きく超えて1.8~4.3ng/ml吸収されていることが分かったということです。

皮膚がんのリスクを考慮して、直ちに使用を控えるものではなく、使用を思いとどまらないでほしいとのことですが、さらなる臨床評価、毒性、発がん性、生殖毒性を検証する必要があるかもしれません。

清涼飲料、果汁100%ジュース1本で、、、

USの比較的長期に(最低6年間)追跡した脳梗塞を見る目的の、3万人を超える参加者のコホート研究、the Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke (REGARDS) studyから、飲食などの習慣を収集していた被験者さんのデータを用いて、吸収するエネルギーに占める清涼飲料やジュースの占める割合をもとに3グループに分けて、その後の全死亡、心疾患による死亡を検証したもの(JAMA Network Open誌、Collin et al., 2019)。



12oz(オンス)の単位がよくわからなったので調べてみると340グラム~350グラム缶。
この一本のコーラや、100%ジュースの消費で全死亡、心疾患死亡のリスクを10-24%増やしてしまうという結果です。

なんとなく想像はできたけど、結構影響が高く出るんだなあ、と感じます。
生のフルーツを取らない代わりに100%ジュースを飲んでいたりしているので、、、、。
フルーツを摂取するのとジュースで飲むのと、その後にどう影響が違うのか、比べることができるでしょうか?う~ん、摂取量をすべて収集して、換算でそろえてどちらかに偏っているかどうかを選別して、その後のアウトカムを見る、、、、、、。
日々の生活をモニタリングする時代が待ち遠しいですね。。。。


2/23/2019

絵文字表現の有用性 PROとしての活用

学会アブストですが、革新的な技術、一歩先を行く技術でも一つ一つが大事なステップであることを考えたい研究でしたので簡単に取り上げます。

がん患者さんに3つのデバイス:紙、iphone, apple watch、に分けて日々のQOL、活動性、疲労感などを拾い上げることを行って、digital deviceの有用性を検証しようとしたものです。(Thompson et al., ASCO2018 annuacl meeting)
結果からはdigital deviceは十分に有用ですことを示したいるようですが、興味を引いたのが、digitalに特徴的かと思いましたが、絵文字スケールを用いたところです。

その時の気分を表す絵文字による表現、評価が使えること、何となく理解できますよね。
容易さ、直接的?間接的な表現手段にアイコン、絵文字が多様化していく気がします。



What is an appropriate level of evidence for a digital health intervention?

デジタルアプリケーション、デバイスによる診断補助を以前にも取り上げましたが、
最近はそれらの発達を横目に見つつ(例えば大腸がん早期発見を目指した内視鏡検査のAI診断のレビュー記事) 、データ基準、質の基準作りが必要になってきた風潮のようです。


ここで取り上げたいのが以下の文献:

  1. タイトルにも取り上げた、エビデンスレベルをどのように規定すべきかフレームワークづくりを目指す提言記事https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)33129-5/fulltext
  2. 皮膚がん診断アプリの疑義(参照記事はこちら)をベースに議論展開した記事 ”Digital oncology apps: revolution or evolution?"

議論は特に思いつかなかったのですが、ついでにLancet姉妹誌として、Digital Healthをテーマにしたジャーナルが生まれるようですので、ウォッチしていきたいと思います。

Food sustainability

もう一つLancet commission reportから、タイトルのシリーズをご紹介。
https://www.thelancet.com/commissions/EAT

healthy food and sustainable food (providing) system, that will minimise damage to "our planet",とイントロにあったのが印象的でした。

世界人口増加が背景に8億人を超える人々が食糧不足、栄養失調、偏った食事にさらされている日々を送っている一方、diet-related non-communicable diseases、肥満などを原因とする心血管、慢性疾患の蔓延に食事の面から科学し、適正化していこうという試みのようです。
以下の図もとても印象的な世界の食事事情の縮図ですので参考にしてください。